銀行の借り換えローンのメリット・デメリットは?審査や金利の特徴、消費者金融との違いも解説
※本コラムの内容は、弊社の商品の内容を説明するものではありません。
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借り換えローンとは、すでに利用しているローンをより条件のよいローンに切り替える商品です。現在契約しているカードローンより金利が低いカードローンに借り換えると、返済期間によっては利息の負担を少なくして支払総額を減らせる場合があります。
借り換えローンは、さまざまな金融機関が提供しています。銀行の借り換えローンは、ほかの金融機関のローンより金利が低めに設定されており、返済負担を抑えやすいのが特徴です。一方で審査に時間がかかりやすいとされています。融資までの時間を短くしたい場合は、審査にかかる時間が比較的短い消費者金融のローンなどを検討するとよいでしょう。
- 銀行の借り換えローンのメリットとデメリット
- 銀行と消費者金融それぞれの特徴
- 銀行の借り換えローンを申し込めなかった場合の対処法
借り換えとは、単一の借り入れをよりよい条件のローンに切り替えること
借り換えとは、すでに利用しているローンとは別のローンに切り替えることを指します。借り換えのおもな目的は、適用金利を下げて返済負担を軽減することです。返済期間や返済方法を見直す目的もあるでしょう。
借り換えローンと混同されやすい商品として、おまとめローンがあります。借り換えは1つのローンをよりよい条件のローンに変更するのに対し、おまとめローンは複数の借り入れを1本にまとめて返済を簡素化するものです。借り換えローンは、銀行や貸金業者などさまざまな金融機関が提供しています。
借り換えに利用できる銀行のローンの種類
借り換えに利用できる銀行のローンは、目的や利用状況に応じていくつかの種類があります。それぞれに特徴が異なるため、自分に合ったものを選ぶことが大切です。
| カードローン |
借入可能額の範囲内で 繰り返し借り入れができる。 資金使途が自由。 |
|---|---|
|
フリーローン (多目的ローン) |
一度の契約につき一回のみ 借り入れができる。 資金使途が自由。 |
|
借り換え(おまとめ) 専用ローン |
借り換えに特化した商品。 借り換える分の金額のみ 借り入れることができる |
銀行のローンに借り換えるメリット
銀行のローンに借り換えるメリットには、以下のようなものがあります。
ほかのローンより金利が低めで返済負担を抑えやすい
銀行のローンは、消費者金融などと比べて金利が低く設定されているのが特徴です。消費者金融や信販会社といった貸金業者のカードローンは、およそ3.0%〜18.0%の金利が一般的ですが、銀行の借り換えローンの場合はおよそ2.0%〜14.0%前後と低めの金利設定となっています。
そのため、同じ借入金額や返済期間であったとしても、銀行のローンに借り換えることで支払総額を減らせるかもしれません。例えば、100万円を15.0%から12.0%のローンに借り換えた場合、9万円以上の支払総額の軽減を見込めます。
「できるだけ利息を減らしたい」「月々の返済額を抑えたい」という方は、金利の低い銀行のローンを検討するとよいでしょう。
口座連携・自動引き落としで返済がしやすい
銀行のローンは、同じ銀行の口座から自動で返済額が引き落とされる仕組みになっていることが一般的です。そのため、返済のたびに振り込みの手続きをする必要がありません。給与振込口座と同じ銀行を利用すれば返済忘れを防ぎやすく、資金の流れも一目で把握できるでしょう。
さらに、銀行によってはインターネットバンキングやスマートフォンアプリと連携できます。借入残高の確認や返済状況のチェック、繰り上げ返済の申し込みのために店頭に出向く必要がなく、時間や場所を問わずオンラインで完結させることが可能です。
総量規制の対象外である
銀行は貸金業法ではなく銀行法に基づいて運営されているため、総量規制の対象外です。総量規制とは、貸金業者に対して契約者の年収の3分の1を超える貸し付けを原則禁止する規制のことです。消費者の借り過ぎを防ぐために設けられています。
銀行は貸金業法に基づく総量規制は適用されないため、銀行のカードローンやフリーローンでは年収の3分の1を超える金額を借りられる可能性があります。ただし、これはあくまで「法的に上限が定められていない」という意味であり、実際の審査では収入や勤務先、信用情報などを総合的に判断されます。そのため、必ずしも年収の3分の1を超える融資を受けられるわけではありません。
なお、借り換え専用ローンやおまとめローンは返済負担を軽減する目的のローンであるため、総量規制の対象外。そのため、銀行以外でも、返済専用の借り換えローンであれば総量規制の制限を受けずに申し込みが可能です。
銀行のローンに借り換えるデメリット
銀行のローンに借り換える場合、以下のデメリットがある点にも注意しましょう。
審査・融資までに時間がかかる
銀行の審査は慎重に行われるため、申し込みから融資まで数日から数週間かかることが一般的です。必要書類の提出や保証会社の審査、契約手続きなどが行われるため、当日融資に対応している消費者金融と比べて融資を受けるまでに時間がかかるというデメリットがあります。
「手続き時間を短くしたい」「支払期日が迫っている」という場合は、銀行のローンでは間に合わないことがあるため注意が必要です。その場合は、融資までの時間が短いローンを検討しましょう。
借り換え先の銀行の口座開設が必要な場合がある
銀行によっては、借り換えローンの申込時に自社の預金口座の開設が条件となっていることがあります。その場合、ローンの申し込みと同時に口座開設の手続きが必要です。借り換えの審査に加えて、口座開設のための本人確認やキャッシュカード発行など、さらに手続きに時間がかかる場合があります。
すでにその銀行の口座を持つ方にとっては便利ですが、新規で口座を作る場合は手続きの時間が増えることがデメリットです。口座開設などの手続きのために、来店が必要となる可能性がある点にも注意しましょう。
銀行の借り換えローンが向いている人
銀行の借り換えローンには、メリットとデメリットがあります。以下のような方は、銀行の借り換えローンに向いているといえるでしょう。
- 安定かつ定期的な収入があり、信用情報に問題がない
- 適用金利を下げて支払総額を減らしたい
- 融資までの時間よりも条件のよさや金利を重視する
銀行のローンは、ほかのローンより金利が低めである一方で審査や手続きに時間がかかるという側面があります。そのため、「融資までの時間を短くしたい」という方には不向きですが、「融資までの時間がかかっても問題ない」「金利を重視したい」という方には向いているでしょう。
また、銀行は審査で返済能力を重視します。月々の収入が安定している方や過去に遅延がない方は、審査に通過しやすいと考えられます。
銀行の借り換えローンの審査に通らなかった場合の対処法
銀行の借り換えローンの審査に通らなかったときに考えられる原因としては、以下のようなものが挙げられます。
- 収入の安定性が不十分
- 他社借入が多い
- 直近の返済遅延がある
- 申込件数が多すぎる など
ローンの審査に通ろうとして、複数の金融機関へ同時期に申し込むのは避けましょう。ローンの申込履歴は、信用情報機関に記録されます。短期間で何度もローンを申し込んだ履歴がある場合、審査の際に「資金繰りに苦労しているのではないか」という疑いを持たれるかもしれません。
まずは返済期日までに正しく返済をして返済実績を積んだり、借入件数を減らしたりするなど、今の借入状況を整えることを優先しましょう。また、銀行での審査通過が難しい場合は、借り換え専用ローンを提供している消費者金融を検討するのも有効です。
消費者金融の借り換えローンを検討するのもひとつの手段
借り換えローンやおまとめローンは、銀行だけでなく消費者金融でも用意されています。「借り換えの手続きにかかる時間を短くしたい」「銀行のローンの審査に落ちた」といった方は、消費者金融の借り換えローンを検討するのも選択肢のひとつです。
借り換えローンやおまとめローンは、現在の借り入れの返済負担を軽くしたい方向けの商品です。一定の要件を満たす場合は貸金業法の総量規制の例外にあたるため、年収の3分の1を超える借り入れの場合でも審査に通過する可能性があります。
消費者金融の借り換えローンの手続きはWEBで完結できることが多く、審査から融資までの期間が短い点がメリットです。財務局長または都道府県により貸金業者登録を受けている金融機関であれば、法律のもとで適切に融資や返済の管理が行われています。
消費者金融の借り換えローンの金利
消費者金融でも「借り換え専用ローン」や「おまとめローン」など、通常のカードローンより金利を抑えた返済専用の商品が提供されています。借り換え専用ローンでは金利が15.0%前後に設定されている場合もあり、一般的な消費者金融のカードローンよりも低めに設定されているケースもあります。
消費者金融の借り換えローンは銀行より金利が高い可能性があるものの、「今より金利を下げたいが、銀行では通らなかった」という方にとって現実的な見直し手段となるかもしれません。
消費者金融の借り換えローンの審査基準
消費者金融の借り換えローンの審査で確認される項目は、おもに属性情報と信用情報の2点です。
信用情報とは、信用情報機関に記録されている、各種ローンやクレジットカードの利用履歴など客観的な個人の金融取引に関わる事実を登録した情報です。属性情報と信用情報の具体的な内容は、以下のとおりです。
属性情報
- 雇用形態(正社員、契約社員など)
- 勤続年数
- 収入 など
信用情報
- クレジットカードやローンの申込履歴
- 支払いや返済の遅延履歴 など
消費者金融の借り換えローンの利用の流れ
消費者金融での借り換えローンの利用の流れは、一般的に以下の流れで申し込みます。
申込後の審査では、申込時に入力した収入や勤務先、他社借入などの基本情報や信用情報をもとに、借り換えが可能かを確認されます。審査に通過したあとは契約や融資が行われ、融資の金額が指定口座に振り込まれます。振り込まれたお金で、元の契約先に返済しましょう。
その後は、新たな契約先に毎月返済していく流れです。
借り換えローンを賢く利用するためのポイント
借り換えローンは利息の負担を減らすメリットがありますが、上手に利用しなければ負担が増える可能性もあります。ここでは、銀行・消費者金融に共通して、借り換えローンを賢く利用するためのポイントを説明します。
借り換えによって適用金利が低くなるかを確認する
借り換えローンを申し込むときは、適用金利が低くなるかを確認しましょう。借り換えローンを利用するおもな目的は、返済負担の軽減です。たとえ金利が1%下がるだけでも、支払総額を軽減できる可能性があります。
複数の金融機関で金利を比較し、「実際にどれだけ利息を減らせるか」を試算してから申し込むのがおすすめです。申し込んだ場合に現状の金利と変わらないのであれば、借り換えをしないことも検討しましょう。
返済期間を延ばしすぎない
返済期間を長くすれば月々の返済負担は軽くなる一方で、支払う利息の総額が増加します。そのため、無理なく支払える範囲で、できるだけ短い返済期間を設定すると結果的に返済の負担を減らしやすくなるでしょう。
適用金利が低くなっても、返済期間が長くなれば支払う利息が増えることも考えられます。返済シミュレーションを活用して、月々の支払いと支払総額のバランスを確認することが大切です。
借り換え後の使いすぎに注意する
契約中のカードローンを完済後に解約せず残しておくと、借入可能額が空いた状態でふたたび借り入れを繰り返してしまうリスクがあります。借り換え完了後は古いローンを解約し、返済計画をリセットすることが大切です。
借り換え専用ローンやおまとめローンは借り換え後に他社解約が義務付けられている場合もあるため、確認しておくとよいでしょう。
自分に合った借り換えローンを選んで返済負担を軽くしよう
借り換えローンは、金利を下げて返済負担を減らす有効な手段です。銀行の借り換えローンは金利の低さが特徴で、消費者金融は融資までの時間の短さや柔軟さに優れているというメリットがあります。
どちらを選ぶかは、「今の返済状況」や「融資までにかかる時間」などで判断するのがおすすめです。複数の金融機関でシミュレーションをして、無理のない返済計画を立てましょう。
よくある質問
審査に通りやすい銀行の借り換えローンはありますか?
借り換えローンの審査に通らない原因は何ですか?
- 収入の安定性が不十分
- 他社借入が多い
- 直近の返済遅延がある
- 申込件数が多すぎる など


