滞納中でもおまとめローンの審査に通過できる?状況別の対処法と注意点
※本コラムの内容は、弊社の商品の内容を説明するものではありません。
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カードローンなどを滞納中・延滞中におまとめローンを申し込んだ場合、審査の通過が難しいのが現実です。すでに滞納している履歴が信用情報にある場合、「返済能力に不安がある」と判断される可能性があるためです。
ただし、長期的な返済遅れの情報が信用情報機関に登録される前であれば、至急返済を行うことで登録を防げる可能性があります。自身の滞納状況を確認したい場合は、信用情報を開示することをおすすめします。信用情報を確認することで「おまとめローンの審査に通過できるか」「まずは滞納解消や債務整理を優先すべきか」などを判断する参考になるでしょう。
- 信用情報機関に異動情報が登録されるタイミング
- 信用情報を確認・開示する方法
- 滞納を繰り返さないための返済管理方法
滞納・延滞中はおまとめローンの審査に通らない可能性が高い
おまとめローンは、複数社からの借り入れを1社にまとめて借り換えできる商品です。おまとめローンを利用するためには審査に通過しなければなりません。
カードローンなどを滞納中・延滞中におまとめローンを申し込んだ場合は、審査の通過が難しいと考えられます。おまとめローンの審査では、「返済をきちんと続けられるか」を重視しています。そのため、すでに滞納している履歴がある場合、「返済能力に不安がある」と判断される可能性が高まるでしょう。
特に滞納が61日以上または3カ月続いている場合、CIC(株式会社シー・アイ・シー)に異動情報が登録されます。
※JICCやKSCなど、他の信用情報機関の登録基準は異なる場合があります。
異動情報とは
信用情報機関に登録される重大な返済トラブルの情報のこと。返済の遅れや債務整理・代位弁済が対象となる。
異動情報が登録されている場合は、新規の借り入れはかなり難しくなります。おまとめローンを利用したい場合は、まずは滞納を解消することが契約へ進むための最低条件といえるでしょう。
滞納の度合い別にみる対処法
ローンの返済に遅れている場合はおまとめローンの審査通過が難しいと考えられますが、滞納の期間や状態によって取るべき対応が異なります。自分が以下のどの段階にあるのかを正しく把握し、適切に行動することが重要です。
期日超過〜60日以内の滞納の場合(異動情報が登録される前)
返済期日を過ぎてから60日以内の期間は、信用情報機関に異動情報は登録されていません。この段階であれば至急返済を行うか、金融機関に返済猶予や分割調整の相談をすることを優先しましょう。
早急に行動すれば、信用情報機関に記録が残ることを防げるかもしれません。今後、おまとめローンを利用できる可能性を残すことにつながります。
滞納中の方がお金を準備する方法は「滞納中の人が返済に必要なお金を用意する方法」で解説していますので、参考にしてみてください。
61日以上または3カ月以上の滞納の場合(異動情報登録後)
61日以上または3カ月以上ローンを滞納すると、信用情報機関に異動情報が登録されます。この状態では、おまとめローンをはじめとする新規のローン契約が難しいといえます。
なぜ「61日以上」と「3カ月以上」の両方がある?
異動情報は、契約期間中および契約終了後5年にわたって保有されます。そのため、異動情報が登録されたあとに返済して滞納を解消したとしても、信用情報の記録は契約終了後5年間残ったままとなります。
この場合はおまとめローンの審査を通過するのが難しいため、ほかの方法を検討したほうがよいでしょう。任意整理や個人再生といった債務整理を検討し、専門家に相談することが現実的な選択肢となります。
代位弁済や強制解約まで至った場合
返済不能が続き、保証会社による代位弁済や契約の強制解約に至った場合は、新規のローン契約は不可能といえます。
この段階では、自己破産を含む法的手続きを視野に入れる必要があります。弁護士や法テラスなどの公的相談窓口へ相談しましょう。
自分の状況を正しく把握!信用情報を確認・開示する方法
おまとめローンを検討している方や自身の滞納状況に不安がある方は、まず自分の信用情報を開示して現状を把握することが大切です。信用情報を確認することで「おまとめローンを申し込むべきか」「まずは滞納解消や債務整理を優先すべきか」などの判断ができます。
各信用情報機関の開示方法は、以下のとおりです。
| 信用情報機関名 | 開示方法 |
|---|---|
| CIC(株式会社シー・アイ・シー) |
クレジットカード会社や信販会社が加盟。 インターネットまたは郵送で開示が可能。 |
| JICC(日本信用情報機構) |
消費者金融やカードローン会社が多く加盟。 スマートフォンアプリや郵送での開示に対応。 |
| KSC(全国銀行個人信用情報センター) |
銀行や信用金庫が加盟。 インターネットまたは郵送による開示に対応。 |
借金・滞納に関する相談先
借金や滞納に関する問題を抱えている場合は、金融庁が公開している公的な相談窓口に相談しましょう。相談先には、以下のような窓口があります。
| 相談先 | 概要 |
|---|---|
| 法テラス(日本司法支援センター) |
借金問題に関する無料相談や、 弁護士・司法書士費用の立替制度を提供。 |
| 消費生活センター(全国の消費生活センター・消費者ホットライン) |
悪質業者や過剰請求など 消費生活全般のトラブルに対応。 |
| 日本貸金業協会 |
借金などについて相談を受け付けており、 中立立場で回答してくれる。 |
| 公的機関の多重債務相談窓口 | 多重債務の相談に乗ってもらえる。 |
滞納中の人が返済に必要なお金を用意する方法
滞納中は新規でローンを申し込んで借り入れることが難しいため、金融機関からの借り入れ以外で返済資金を用意する必要があります。ここでは、返済資金を準備する方法を説明します。
所持品を売却する
使っていない所持品をフリマアプリやリサイクルショップで売却すれば、すぐに現金を得られる可能性があります。例えば以下のようなものが自宅にないか、確認してみましょう。
- 家具・家電
- ブランド品
- ゲーム機
- スマートフォン など
特にブランド品やスマートフォンなど、需要・価値の高いものは即金化しやすい傾向があります。そのため、滞納解消の資金になるかもしれません。
副収入を確保する
短期アルバイトや当日払い可能な仕事を利用すれば、数日以内に現金を得られることがあります。滞納解消のための一時的な収入源として有効です。
配送や軽作業など、自分の生活にあわせて取り組める副収入手段も検討してみましょう。
生命保険の解約返戻金や契約者貸付制度を利用する
解約返戻金とは、生命保険を途中で解約した際に払い戻されるお金です。解約してよいと思える保険があれば、解約することで解約返戻金を受け取れます。
契約者貸付とは、資金が必要なときなどに解約返戻金を担保として契約者に貸し付ける制度です。契約者貸付の場合、保険を解約せずともお金を借りられます。あくまでも貸し付けであるため、返済が必要となる点に注意しましょう。
保険の契約状況や保険会社の規約によって利用できる保険や貸付可能な金額が異なるため、利用前に規約を確認しましょう。
家族や知人に相談してお金を借りる
可能であれば、信頼できる家族や知人に一時的な援助をお願いする方法もあります。お金を借りて滞納を早急に解消できれば、信用情報機関に記録が残ることを防げるかもしれません。
ただし、他者にお金を借りる際は人間関係に影響を与えないように慎重に相談しましょう。借りるときには返済計画をしっかりと説明したり、借用書を作成したりするなど、必ず返す姿勢を示すことが重要です。
滞納中にやってはいけない行動
滞納中は「何とかしてお金を工面したい」と焦るあまり、誤った選択をしてしまう場合もあります。しかし、これらの行動は滞納状態を悪化させ、最終的により大きな負担やリスクを抱える可能性があります。以下のような行動は避けましょう。
違法業者から借り入れる
悪質な業者は、「審査なし」など極端に好条件を掲げて借り入れを促したり、正規業者のように装って消費者へ接触してきたりすることがあります。実在する金融業者の商号やロゴ、広告モデルを不正利用して、ダイレクトメールや偽のWEBサイト、SNSを作成するなど、一見しただけでは正規のものと区別がつかないケースもあります。
違法業者かどうか判断できない場合は、その業者が正式な貸金業者としての登録を受けているかを必ず確認しましょう。金融庁の登録貸金業者情報検索サービスで検索すれば、登録業者であるかを確認できます。
また、借り入れを促す怪しいDMやWEBサイト、SNSアカウントを見ただけで安易に連絡することは避けましょう。必ず公式WEBサイトや金融庁の登録情報から電話番号や所在地を照合し、正規業者かどうかを確認してから申し込んでください。
複数の金融機関に短期間で申し込む
「どこか1社くらいは通るはず」と考え、複数の金融機関に短期間で申し込むのはおすすめできません。信用情報機関には申込履歴が記録され、短期間での多重申込は「資金繰りに困っている」と判断されます。その結果、審査がさらに不利になる可能性もあります。
複数の金融機関に申し込みたい場合は、1社申し込んだあとに審査結果を待ち、審査に通過できなければ次の金融機関に申し込みましょう。
今後滞納を繰り返さないための返済管理の工夫
ローンを滞納している場合は、ふたたび同じ状況に陥らないように、日常生活の中で返済管理を徹底することが重要です。ここでは、滞納を繰り返さないための返済管理方法を説明します。
生活費を見直して余裕を作る
月々の固定費を見直すと、返済に充てられる余裕資金が増える場合があります。生活費は固定費と変動費に分けられます。固定費は毎月発生するため、一度見直すと継続的に費用を削減できる可能性が高い項目です。まずは以下の項目から見直すのがおすすめです。
- 携帯料金
- 保険料
- 自動車関連費
- サブスクリプションサービス など
外食や嗜好品などの変動費を削減するなど、生活習慣の調整によっても資金を確保できる可能性があります。無理のない節約を続け、返済を優先しましょう。
日々の支出を細かく記録してみる
本格的な家計簿をつけるのは大変ですが、滞納を防ぐには「日々どれくらいお金を使ったか」を意識するだけでも効果的です。スマートフォンのメモや家計簿アプリに、使った金額と用途を簡単に書くことで支出の傾向が見えてくる可能性があります。
コンビニなど細かい支出でも可視化することで不要な出費が把握でき、返済資金を確保できるでしょう。
自動引き落としを設定する
返済忘れを防ぐためにおすすめの方法は、自動引き落としを設定することです。給与振込口座と同じ口座を返済口座にしておくと、お金の口座移動忘れを防げます。
引き落とし日前に口座残高不足にならないよう、余裕を持った資金管理を行いましょう。返済日前までには口座にお金が足りていることを確認してください。
返済専用口座を用意する
生活費と返済資金を混同すると「気が付いたときには返済ができなくなっていた」という事態が起こりやすくなります。そのような場合は生活用口座と返済専用口座を分け、月々の返済に必要な金額を確保しましょう。
返済専用口座は給与振込口座と同じにし、給与が振り込まれたら、生活費を生活用口座に移し替えるようにすると、口座残高の管理がしやすくなります。
よくある質問
延滞中におまとめローンの審査に通過することはできますか?
おまとめローンに通らない人の特徴は?
- 滞納・延滞履歴がある
- 他社借入が多い
- 収入が不安定
- 申込時に虚偽の情報を入力した など

