キャッシングとカードローンの違いとは?金利やメリットデメリットもわかりやすく解説
※本コラムの内容は、弊社の商品の内容を説明するものではありません。
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クレジットカードの「キャッシング」と「カードローン」は、どちらもお金を借りられるサービスですが、特徴に違いがあります。金利、借入可能額、融資までの時間は異なるため、サービスの特徴を把握したうえで、自分に合うほうを選択しましょう。
※当記事では、キャッシング=クレジットカードに付帯するキャッシングとして解説しています。
- キャッシングとカードローンの特徴と共通点
- キャッシングとカードローンはどちらが向いているのか
- お金を借りるときの注意点
キャッシングとカードローンの意味とは?
「クレジットカード付帯のキャッシング」と「カードローン」は、どちらも現金を借りられるサービスです。キャッシングとは本来「現金を借り入れられるサービスの総称」で、カードローンも広い意味ではキャッシングに含まれます。

しかし、一般的にキャッシングという言葉は「クレジットカードに付帯するキャッシング」を指すことに使われることが多いため、本記事ではキャッシング=クレジットカード付帯のキャッシングとして解説していきます。
クレジットカードのキャッシングとは
キャッシングとは、クレジットカードで現金を借りられるサービスです。 クレジットカードにキャッシング機能を付帯させることで、利用可能な枠内で現金を借り入れられます。
キャッシング枠は、クレジットカード発行時に自動で付帯するケースもあれば、希望して付帯するケースもあります。発行時に付帯していない場合でも、後からキャッシング枠の付帯・増枠を申し込むことも可能です。ただし、キャッシング枠の申し込みには審査があります。
カードローンとは
カードローンとは、銀行や信販会社、消費者金融などの金融機関が個人に対して行う融資サービスのことです。
カードローンはお金を借りることに特化したサービスですので、クレジットカードのようなショッピング枠はありません。また、利用するためには審査を通過する必要がある点は、キャッシングと同じです。
キャッシングとカードローンの違い
キャッシングとカードローンは、どちらも現金を借り入れできるサービスですが特徴が異なります。

ここでは、6つのポイントから比較してみましょう。
金利|カードローンのほうが低め
金利とは、借り入れた金額に対して支払う利息の割合です。金利が低いほど利息として支払う金額が少なくなります。
キャッシングとカードローンの金利を比較すると、カードローンのほうが低い場合が多いため、同じ金額を借りるならカードローンの方が支払利息を抑えられる可能性が高いです。さらに、借入可能額が多いほど金利は設定された範囲内で低くなる傾向があるため、多額の借り入れをする予定の方はカードローンの方が支払う利息を抑えられる可能性が高いでしょう。
借入可能額|カードローンのほうが多め
借入可能額とは、キャッシングやカードローンで借り入れられる上限の金額を指します。キャッシングやカードローンは利用する金融機関ごとに借入可能額が異なるため、申し込む前に必ず確認しましょう。
借入可能額は、カードローンのほうがキャッシングより高額に設定されている傾向があります。
融資までの時間|キャッシング枠の有無により異なる
少しでも早くお金を借りたい方は、融資までの時間を確認することが大切です。
キャッシングにおいて、所有するクレジットカードに「キャッシング枠」がすでに付帯している場合、新たに審査を受けなくても借り入れができます。付帯していない場合は付帯を申し込み、審査に通過すればキャッシングを利用できますが、審査結果がわかるまで数日から1週間程度かかることもあるでしょう。
カードローンの場合、融資までの時間はサービスにより異なります。申し込みをしたその日に借り入れられるものもあれば、1~2週間程度かかるものもあります。
返済方式|返済額の決まり方に違いがある
返済方式とは、借りたお金である元金とそれに追加して支払う利息によってどのように返済額が決まるかを意味します。キャッシングは「元利定額リボルビング返済」、カードローンは「残高スライドリボルビング返済」といった返済方式が多い傾向があります。
元利定額リボルビング返済とは
月々の返済額が一定の仕組み。元金と利息の割合は変わるが、月々の返済額は変わらない

残高スライドリボルビング返済とは
借入残高(返済していないお金)によって返済額が変わる仕組み。借入残高が少なくなれば、月々の返済額も少なくなる

年会費|カードローンは無料が多い
キャッシングの場合、キャッシングを利用するための年会費は必要ありませんが、クレジットカード自体の年会費がかかることがあります。クレジットカードの年会費は種類により異なります。
カードローンの場合、多くのサービスが年会費無料で利用可能です。
付帯サービス|キャッシングのほうが充実している
キャッシングの場合、クレジットカードに付帯するサービスを受けられるため、さまざまな特典が利用できます。
例えば、クレジットカードを使った買い物やキャッシングの利用金額に応じてポイントを獲得できたり、店頭で割引や優待を受けられたりと、お得さを感じられるでしょう。ゴールドカードやプラチナカードといったグレードが高いクレジットカードほど、特典が豊富になる傾向があります。
また、申し込みをして審査に通過すれば、海外キャッシングを利用できるクレジットカードもあります。海外旅行などの際に、滞在先で現地通貨をキャッシングできる便利なサービスです。
一方カードローンの場合、借り入れに特化したサービスであるため、個人向け融資以外のサービスがないことが一般的です。
キャッシングとカードローンの共通点
金利や借入可能額といった大きな違いもあるキャッシングとカードローンですが、共通点もいくつか存在します。

キャッシングやカードローンに申し込む際、本人確認書類と年収証明書類の提出が必要です。
本人確認書類の例
- 運転免許証
- マイナンバーカード
- 健康保険証
- パスポート
- 住民票
- 在留カード・特別永住者証明書 など
年収証明書類の例
- 源泉徴収票
- 納税通知書/納税証明書
- 確定申告書
- 給与明細書+賞与明細書
- 年金通知書/年金証書/年金源泉徴収票
- 所得証明書 など
年収証明書類の提出は、「1社で50万円を超える借り入れ」もしくは「複数社で合計100万円を超える借り入れ」のいずれかにあてはまる場合に求められます。
キャッシングが向いている人
キャッシングが向いている人の特徴は、以下のとおりです。

今すぐ借り入れをしたい
所有するクレジットカードにキャッシング枠がすでに付帯していれば、新たに審査を受ける必要なく借り入れができます。まずは、クレジットカードの会員専用ページなどを確認し、キャッシング枠の有無を確認してみましょう。
たまに少額の借り入れをしたい
キャッシングはカードローンと比較して、借入可能額が低く設定されていることがあります。審査により決まるため人により異なりますが、10万~30万円の借入可能額となる可能性もあるでしょう。
クレジットカードには買い物に利用できる「ショッピング枠」と、現金を借りられる「キャッシング枠」があり、キャッシング枠はショッピング枠に内包されています。
例えば、総利用枠が30万円の場合、キャッシングを利用しないとショッピング枠が30万円ですが、キャッシングを10万円利用するとショッピング枠は20万円になります。

キャッシング枠を利用しすぎると、ショッピング枠で利用できる金額が減るため注意が必要です。
付帯されている機能で審査を受けずに利用したい
クレジットカードにすでにキャッシング機能が付帯されている場合、審査なく借り入れが可能です。クレジットカードの会員専用アプリやWEBページでキャッシング機能が付帯しているかどうかを確認できます。
カードローンが向いている人
カードローンが向いている人の特徴は、以下のとおりです。

返済の負担を抑えたい
カードローンはキャッシングと比較して、低金利である傾向があります。そのため利息が少なくなり、支払総額を抑えられる可能性があります。
長期間借り入れをする予定がある、もしくは今後も借り入れることを想定しているなら、利息を抑えやすいカードローンのほうが負担を抑えやすいでしょう。
まとまった金額のお金を借りたい
カードローンはキャッシングよりも借入可能額が高い傾向があります。
そのため、車の修理や車検、家電の買い替え、引っ越し、旅行のようなまとまったお金が必要なとき、カードローンのほうが必要な金額を借りやすいでしょう。
おまとめ・借り換えをしたい
カードローンは、おまとめローンや借り換えとしても活用できます。
おまとめローンとは
複数社からの借り入れを1社にまとめて借り換えできる商品のこと
借り換えとは
現在契約しているカードローンより金利が低いカードローンに借り換えること
おまとめローン、借り換えともに、利息の負担軽減や支払期間の短縮につなげられる可能性があります。どちらのサービスを利用する場合でも、現在借り入れているキャッシング、ローンよりも金利が下がるかなどを充分確認したうえで申し込みをしましょう。
キャッシングの利用方法
クレジットカードにキャッシング枠を付帯させる方法には、2種類あります。
- 所有しているクレジットカードにキャッシング枠を付帯させる
- クレジットカードを新規発行する際にキャッシング枠を付帯させる
所有しているクレジットカードの場合
- キャッシング枠の設定
- 必要書類の提出
- 審査
- 借り入れ
- 返済
キャッシング枠は、所有するクレジットカードの会員専用ページやアプリから申し込みができます。
新規発行するクレジットカードの場合
- 新規発行の際にキャッシング枠を付帯するよう設定する
- 必要書類の提出
- 審査(クレジットカードの発行・キャッシング枠の付帯)
- 借り入れ
- 返済
クレジットカードの発行ができない場合、キャッシングも利用できない点に注意しましょう。
借り入れは、金融機関が提携するコンビニや金融機関のATM、指定した口座などから利用できます。返済も、ATMや口座振込、口座振替などから可能です。
カードローンの利用方法
カードローンは、スマホやパソコンなどから申し込み・利用できます。
カードローンの利用方法
- カードローンの申し込み
- 必要書類の提出
- 審査
- カードの発行
- 借り入れ
- 返済
借り入れをする際に利用する「ローンカード」が発行されないサービスもあります。ローンカードがない場合、スマホのアプリなどを利用し借り入れをします。
キャッシングやカードローンを利用するときの注意点
キャッシングやカードローンを利用しお金を借りるときは、2つのポイントに注意しましょう。
- シミュレーションをして無理のない範囲で利用する
- 返済に遅れない
シミュレーションをして無理のない範囲で利用する
キャッシングやカードローンのWEBサイトには、シミュレーションが掲載されています。
シミュレーションを利用することで、「利息を含めた支払総額はいくらになるのか」「◯万円借りると返済が終わるまで、何カ月かかるのか」などを把握できます。
簡易的なシミュレーションであるため、実際の結果とは異なる可能性はありますが、自分にとって無理のない範囲でお金を借りることができ、計画的な利用につなげられるでしょう。
※シミュレーションの際は最も高い金利を入力するなど余裕を持った返済計画を立てましょう。
返済に遅れない
キャッシングやカードローンでお金を借りると、月々決まった日に返済を行う必要があります。期日に返済が遅れると、「遅延損害金」が発生します。
遅延損害金とは
契約どおりに借入金を返済できないことに対するペナルティのこと。返済期日の翌日から発生し、返済が遅れるほど金額はふえる
加えて、延滞したことが信用情報機関に記録され、今後カードローンやクレジットカードの審査に影響が出ることも考えられます。さらに延滞期間が長引けば、利用中のキャッシングやカードローンの利用が停止されるかもしれません。
自分の状況に合うお金の借り方を選ぼう
キャッシングとカードローンは特徴の違いから利用に適したシーンが異なるため、自分の状況に合うサービスを選択することが重要です。
手持ちのクレジットカードで少額だけ借りたい場合はキャッシング、多額を長期間借り入れたいならカードローンなど、用途にあわせて適したサービスを選びましょう。
よくある質問
キャッシングとカードローンのサービスの違いを教えてください
クレジットカードはキャッシング以外にも、支払いに利用できたり、ポイントサービスなどの特典があったりと、借入以外のサービスがあることが特徴です。
一方カードローンは、借り入れに特化したサービスです。
詳細やそのほかの違いは「キャッシングとカードローンの違い」をご確認ください。
キャッシングとカードローンの金利はどのような違いがありますか?
金利は、キャッシングよりもカードローンのほうが低い傾向があります。
金利が低いぶん、利息が少なくなり支払総額の負担を軽減できます。
キャッシングとカードローンはどちらが早くお金を借りられますか?
所有するクレジットカードにすでにキャッシング枠が付帯しているのであれば、審査を受けるための手続きなどが不要であるため、キャッシングの方が早く借り入れられるでしょう。
カードローンの場合は、「最短即日融資可能」などのサービスであれば、申し込みをした当日に借り入れられる可能性もあります。あくまでも最短であるため、審査状況によっては翌日以降に審査結果がわかることもあります。
キャッシングやカードローンの審査では何を確認されますか?
審査では、属性情報と信用情報などが確認されます。
属性情報の例は以下のとおりです。
- 雇用形態(正社員、契約社員など)
- 勤続年数
- 収入 など
信用情報の例は以下のとおりです。
- クレジットカードやローンの申込履歴
- 支払いや返済の遅延履歴 など
なお、どの金融機関も審査基準を公開していません。
キャッシングとカードローンはどちらのほうがおすすめですか?
どちらがおすすめであるかは、自分自身の状況により異なります。
クレジットカードを所有しており、すでにキャッシング枠が付帯しているのであれば、申し込みや審査がなくすぐに借り入れられる点が便利です。
金利を抑えたい、ある程度まとまった金額を借り入れたい方であれば、カードローンのほうが向いているでしょう。
どちらに当てはまるか確認したい方は「キャッシングが向いている人」「カードローンが向いている人」を確認してみてください。

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