他社借入とは?カードローン申込時に申告が必要な理由と注意点を解説
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他社借入とは、申込先以外の金融機関で借りている件数や金額を指します。新たな借り入れを行う際は、他社借入の状況を申告する必要があります。
カードローンの審査結果は、他社借入の有無だけで決まるわけではありません。ただし、正しい情報を申告しなかった場合は信用が欠けてしまい、借り入れできない可能性が高くなります。
- 他社借入がある場合のカードローン審査への影響
- 他社借入の申告が必要である理由
- 他社で借入中の方が新規カードローンに申し込む場合の注意点
他社借入とは:申込先以外の金融機関で借りている金額や件数
他社借入とは、申込先以外の金融機関で借りている件数や金額を指します。借り入れの申し込みをすると、他社借入の状況を問われることが多くあります。

他社借入で申告する必要があるもの
他社借入のなかには、申告が不要な借り入れもあります。カードローンを申し込むにあたり、他社借入で申告する必要があるもの・他社借入で申告不要のものは以下のとおりです。
他社借入で申告するもの |
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他社借入で申告不要のもの |
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銀行系カードローンは以下のとおり、新たに借り入れる金融機関によっては申告が必要となるケースがあります。
新たに借り入れる金融機関 | 現在返済している銀行系カードローンの申告 |
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消費者金融カードローン | 不要 |
銀行系カードローン | 必要 |
他社借入に該当するかしないかは金融機関によって異なるため、借入先となる金融機関の指示に従うようにしましょう。
他社借入があるとカードローンの審査に通りにくくなる?
他社借入があるからといって、カードローンの審査に通りにくくなるとは限りません。審査の結果は他社借入の有無だけで決まらないためです。
しかし、過去に借り入れの経験がある方や現在返済中の方で、以下に当てはまる場合は審査に通らない可能性があります。
- 希望額が総量規制を超えている
- 過去に支払遅延・停滞がある
総量規制とは、契約者の年収の3分の1を超える貸し付けを原則禁止する規制です。複数の貸金業者から借り入れる場合は、すべての貸金業者からの借入合計額(※)が年収の3分の1以下でなければなりません。
※貸金業者各社において借入合計額を計算する場合、自社分は「利用限度額」、他社分は「貸付残高」として算出します。
借り入れを希望する額が総量規制を超える場合や、過去に支払いの遅延や停滞がある方は審査に通りにくくなるため、注意しましょう。
他社借入の申告が要求される理由
新たな借り入れの申し込みで他社借入を申告しなければならない理由は、以下のとおりです。
総量規制を超えないか確認するため
総量規制では、「借り入れているすべての貸金業者からの借入額が、年収の3分の1まで」と決まっています。貸金業者が総量規制を超えないか確認するために、他社の借り入れ状況を申告する必要があります。

ただし、本人の返済能力によっては年収の3分の1よりも少ない金額でなければ貸し付けできないと判断されるケースもあるので、注意しましょう。
返済能力があるかを確認するため
貸金業者は、他社での借入額や件数を確認したうえで、申込者の返済能力も判断しています。
借入件数が多ければ多いほど、返済能力が低いと判断される傾向があります。返済能力は他社借入の状況だけでなく、年収や勤務年数、雇用形態などの情報を総合的に判断されます。
他社借入を正しく申告しなかったらどうなる?
他社借入を正しく申告をしなかった場合、審査に通りにくくなる可能性があります。必ず正しい内容を申告するようにしましょう。
借り入れや返済の状況、残高などの情報は「信用情報」と呼ばれ、信用情報機関に登録されています。各貸金業者は信用情報機関に加盟しており、信用情報機関に保管された信用情報は審査のときに照会可能となります。

申込者が事実と異なる申告をしても、貸金業者は審査で本人の信用情報を確認できるため、他社借入を隠すことはできないと留意しておきましょう。
自身の借入状況は「情報開示」で把握できる
借り入れをするときは情報を正しく申告する必要がありますが、「過去の借入状況を把握できていない」という方もいるかもしれません。自身の借入状況を把握できていない方や、信用情報機関にどのような情報が残っているか確かめたい方は、信用情報機関に情報開示を依頼しましょう。
信用情報機関で情報開示を依頼する方法には、以下の種類があります。
- インターネットで開示
- 郵送で開示
- 窓口で開示
情報開示には手数料がかかる場合もあります。開示方法によっては、開示報告書を受け取るまでに10日ほどかかる場合があるため、新たな借り入れを行う前に余裕を持って確認するとよいでしょう。
他社借入ありで新規カードローンに申し込む場合の注意点
他社で借入中の方が新たにカードローンに申し込む場合、 以下の3点に注意してください。
- 短期間で複数のカードローンへ申し込まない
- 多重債務になりすぎないよう気をつける
- 申し込み時は正確な内容を申告する
短期間で複数のカードローンへ申し込まない
カードローンを借り入れる際は、短期間で複数社に申し込まないようにしましょう。
同時期に複数社に申し込むと、資金調達が立ち行かなくなっている印象を与えるかもしれません。返済能力を疑われ、審査で不利になるケースがあるため注意しましょう。
多重債務になりすぎないよう気をつける
「資金が足りなくなったから、ほかで借り入れをする」という行為を何度も繰り返すと、多重債務の状態に陥ってしまう可能性があります。
まずは支出を見直せないかを確認し、すでに借り入れをしている場合は返済を優先して行いましょう。「本当に追加の借り入れが必要なのか」を慎重に検討してみてください。
申し込み時は正確な内容を申告する
カードローンを申し込む際は、他社借入以外にも年収や勤務歴、勤務先などさまざまな情報が問われます。意図的ではなく、自分の記憶違いや記載ミスなどで事実と異なる情報を記入した場合でも、審査では虚偽の申告と判断される可能性もあります。申告する際は、情報に誤りがないかを確認しながら慎重に記載しましょう。
よくある質問
他社借入を正確に申告しなかったら、ばれる可能性はあるでしょうか?
複数の他社借入があると、住宅ローンや自動車ローンの審査で不利になりますか?
消費者金融カードローンに申し込む場合、銀行系カードローンは他社借入に含みますか?
クレジットカードショッピング枠のリボ払いは、他社借入に含みますか?

保険代理店の実務経験を生かして、執筆業や講師業も行う。