ビジネスローンの金利の相場。利息を抑える方法や金融機関の選び方も解説
※本コラムの内容は、弊社の商品の内容を説明するものではありません。
更新日:

金利とは、借入金額に対する利息の割合を示した数値です。ビジネスローンを利用する際にも利息の支払いが必要であり、計算をする際に「金利」を用います。
ビジネスローンは法人だけではなく、個人事業主が申し込める商品も存在します。法人の経営者、個人事業主でビジネスローンの利用を検討している方は、金利をはじめとする情報を把握したうえで申し込みましょう。
- 金融機関による金利の違い
- 金利の違いによる利息のシミュレーション結果
- ビジネスローンで利息を抑える方法
ビジネスローンの金利は金融機関によって違う
ビジネスローンの金利は、金融機関によって異なります。融資額が同じでも、A社では◯%、B社では△%といったように違いがあることも少なくありません。
低い金利でローンを利用することは、支払う利息を軽減しやすくなるメリットがあります。
ビジネスローンの利用を検討している方で、返済の負担軽減を優先する場合は、金利に注目してみましょう。
貸金業者(消費者金融など)のビジネスローンの金利
貸金業者のビジネスローンの金利は、5.0~18.0%の範囲で設定されていることが多いでしょう。
貸金業者とは、お金を貸す業務を行っており、財務局又は都道府県に登録をしている業者のことをいいます。具体的には、消費者金融や信販会社、クレジットカード会社などが貸金業者です。
貸金業者のビジネスローンの場合、銀行と比較してやや金利が高いことが特徴です。
一方で、最短で申し込みをしたその日に融資を受けられるビジネスローンも存在することは、貸金業者ならではの特徴といえます。
銀行のビジネスローンの金利
銀行のビジネスローンの金利は、3.0~15.0%の範囲で設定されていることが多いでしょう。
貸金業者と比較して金利が低いことが特徴です。
【金利別】ビジネスローンの利息シミュレーション
金利を用いた利息の計算方法は、次のとおりです。

ここでは、ビジネスローンで100万円を、金利15.0%、金利10.0%でそれぞれ借り入れたとき、利息はどれくらいになるのか、月々の返済額がどれくらい違うのか、シミュレーションの結果から見ていきましょう。
100万円を金利15.0%で借り入れた場合
100万円を金利15.0%で借り入れたときのシミュレーション結果は、次のとおりです。
借入金額 | 100万円 |
---|---|
金利 | 15.0% |
返済期間 | 3年0カ月 |
返済方式 | 元利均等返済 |
月々の返済額 | 34,665円 |
利息の金額 | 247,940 円 |
返済総額 | 1,247,940円 |
100万円を金利10.0%で借り入れた場合
100万円を金利10.0%で借り入れたときのシミュレーション結果は、次のとおりです。
借入金額 | 100万円 |
---|---|
金利 | 10.0% |
返済期間 | 3年0カ月 |
返済方式 | 元利均等返済 |
月々の返済額 | 32,267円 |
利息の金額 | 161,612円 |
返済総額 | 1,161,612円 |
金利15.0%の利息は約248,000円で、金利10.0%の利息は約162,000円です。今回のシミュレーション結果では、利息の差額は約86,000円にもなることがわかります。
借入金額、金利の差が大きいほど、利息の差も大きくなります。ビジネスローンを利用する際は、商品同士の金利を比較することが大切です。
ビジネスローンの金利の決まり方
ビジネスローンの金利は、おもに次の3つの要素で決まります。

商品に設定された金利
ビジネスローンには「◯%~△%」のように下限と上限の金利が設定されており、前提としてその範囲内で決定します。一般的には、借入可能額が低いほど、上限に近い金利が設定されます。
最も高い金利はどれくらいかを確認し、ビジネスローン同士で比較してみましょう。
借入可能額
ビジネスローンによっては、借入可能額(融資額)ごとに金利が決まっている場合があります。
例えば、99万円以下の借入可能額は金利15.0%、100万円以上の場合は12.0%などのように決まっています。
審査
「商品に設定された金利」と「借入可能額」を踏まえ、最終的には審査によって金利が決定します。
ビジネスローンの審査に通過後、契約をする際に金利が伝えられるため、確認しておきましょう。
ビジネスローンで利息を抑える方法
利息を抑えながらビジネスローンを利用する場合は、次の方法を把握しておきましょう。

繰り上げ返済をする
繰り上げ返済とは、月々の返済(約定返済)とは別に、借入残高の一部を返済する方法です。
月々の返済額よりも多く返済をすることから、返済期間の短縮、利息の軽減が期待できます。
繰り上げ返済の注意点は、繰り上げ返済をした月も約定返済が必要なことです。約定返済分の金額を確保したうえで、事業に関連する支払い、返済などを行ったうえでも資金に余裕があるときに、繰り上げ返済を行いましょう。金銭的な余裕がない状況で繰り上げ返済を行うと、再度借り入れなければならない可能性が出てきます。
また、ある程度まとまった金額を繰り上げ返済しなければ、返済期間の短縮や利息の軽減につながらないでしょう。少額の場合は無理に繰り上げ返済をせず、計画的に月々の返済を行うことが大切です。
一括返済をする
一括返済とは、借入残高の全額を一度に返済することです。
繰り上げ返済として一度にすべて返済するため、返済期間の短縮、利息の軽減といったメリットを享受しやすくなります。
ただし、資金に余裕がない状況では、一括返済をしないほうがよい場合もあります。ほかの支払いや返済も考慮したうえで検討することが大切です。
担保・保証人ありのビジネスローンを利用する
ビジネスローンの多くは、不動産などの「物的担保」や、人的担保の「保証人」を必要としない商品です。
物的担保や保証人を必要とするビジネスローンの場合、無担保ローンと比較すると、金利がやや低くなる傾向があります。
金利を特に重視する方で、担保となるものを提供できる場合は、「不動産担保ローン」などのビジネスローンの利用を検討してみてください。
公的機関の融資を利用する
自治体では、市区町村内で事業を行う中小企業、個人事業主に、事業性資金を融資していることがあります。自治体が実施する融資は、「◯年以上経営を行っている」「売上が減少している」などの条件があり、条件を満たしている方が申し込み、利用できる制度です。
金利は1%台など、金融機関のビジネスローンと比較して低いことも少なくありません。公的機関の融資制度を検討している方は、「◯◯(自治体名) ビジネス 融資制度」などで検索をしてみてください。
金利以外で重視したいビジネスローンの選び方
金利以外で重視したいポイントは、次のとおりです。

金利の低さだけを重視していると、ほかの要素でつまずいてしまうかもしれません。自社の状況にあったビジネスローンを選択することが大切です。
融資までの時間
「◯日までに経費の支払いをしなければならない」など、期限が決まっている場合は、融資までの時間も重視しましょう。
貸金業者の場合、最短即日で融資可能とするビジネスローンも存在します。銀行の場合は、審査結果の通知が最短翌営業日~3日程度としていることもあるように、金融機関によって異なります。
ビジネスローンを利用する前に、「いつまでにお金が必要か」を明確にし、そのうえで、いつまでに融資を受けたいかを考えて選ぶようにしましょう。
借入可能額(融資額)
金融機関によって、借り入れられる最高金額は異なります。
金融機関のWEBサイトには「50万円~1,000万円」のように、そのビジネスローンで借り入れできる最高金額が記載されています。この場合、1,000万円を超える金額を借り入れることができません。
借入希望額が数百万円を超えるような高額の場合は、借入可能額にも注目してみましょう。
返済期間
ビジネスローンには、返済期間または返済回数が定められています。
返済期間の場合は「最長10年」、返済回数の場合は「120回」といったように、金融機関のWEBサイトに記載されています。
借りる金額、お金を借りる目的、月々の返済額などから考えて、無理のない期間や回数で返済できるかも確かめてみてください。
状況にあったビジネスローンを選ぼう
ビジネスローンを選ぶ、比較する際は、返済に影響する金利を重要視することが大切です。
しかし、ビジネスローンには金利以外にも、融資までの時間、借入可能額などの要素も存在します。自社の状況に合う商品がどれかをさまざまな視点で確認しておきましょう。
金利や借入可能額などは、ビジネスローンのWEBサイトに掲載されています。融資までの時間は、金融機関によっては掲載されていないこともありますが、気になる方はカスタマーセンターに相談をしてみてもよいかもしれません。
よくある質問
ビジネスローンの金利の相場を教えてください
金融機関が商品に設定している金利の範囲のなかで、審査によって申込者ごとに金利が決定します。
ビジネスローンの審査ではどのようなことを確認されますか?
- 信用情報
- 属性情報
- 財務状況
属性情報とは、年齢や家族構成など個人に関わる情報を指します。
財務状況とは、事業の利益、売上高などです。
個人事業主もビジネスローンを利用することはできますか?
金融機関のWEBサイトにある申込条件や商品概要を確認し、個人事業主も申し込みの対象となっているかを確認しておきましょう。